【2008年09月21日(日)】『Priceless 4th Show ≪Meeting Again!!≫』@西九条・クレオ大阪〔西〕

maru20042008-09-21


早いもので4回目のpricelessのshowです。伊丹アイフォ、クレオ北、芸文小ホールと来て今回はクレオ西。台風の影響もあり天候は微妙、西九条から会場に向かう時には雨があたり始めていて、公演中には大きな落雷の音(どうやらこの時間帯は大阪は大雨警報が出ていたようす)、しかし終演後には雨は止んでおり、行き帰りのタイミングをうまく外れてくれました。

開場13:30、開演は14:00、途中休憩を10分挟んで終演は15:50頃でした。キャパ386席の会場に動員は半分弱くらいでしょうか?Pricelessのほかにゲストで、Selfish PalとEnsemble Reedが出演。ステージ構成はPricelessが前半後半にコーラス、カルテットで演奏。Selfish Palは前半中盤、Ensemble Reedは後半トップの出番でした。

演奏の印象は、

Ensemble Reed>>Priceless>>Selfish Pal

幕開きのPriceless演奏が始まったときに思ったのは「音が遠いなあ」だったんですが、私はホールの残響が無くて音が悪いのだと思ってました。芸文の大ホールで古楽を聞くような感じで、すんごく遠くで歌ってるみたいで焦点がボケた感じだったんです。マイク使えば?って思うほど。
んで、そのままその調子で聞こえ方は変わらなかったんですが、Ensemble Reedの演奏が始まったとたん「あれ?音がちゃんと聴こえるぞ、ホールのせいじゃないのか?」と疑いが…。

感想を各団別に書くと、
・Selfish Pal
 何を歌っても4ビートみたいに聞こえる。裏打ちのリズムが表拍で手拍子しているような違和感とでも言えばよいのか、例えばジャズだったらこういう風に演奏するのが王道だけど、あえてこう崩してみた、とかじゃなくて、そもそもどう演奏すべきか理解できていないように感じた。なんだかモッサイ演奏。それから、指揮者に問題があると思う。シェナンドーをあんなにギッタンバッコン振ったらだめでしょう。

・Ensemble Reed
 ちょっと垢抜けない印象はあるが(笑)、声は一番出ていたし演奏も楽しかった。客の反応をみたら一目瞭然で、主役はここだったと思う。響き難いホールだったが立ち位置を前にしたり、最善を尽くしたという感じ。振り付けなどが自己陶酔や内輪受けでなく、観客を喜ばせることが目的になっていた。

・Priceless
 なんだかリハーサルで力を抜いて音だけ確認しているような演奏に聞こえる。後半の部のラスト2曲くらいになって初めてまともに音が共鳴して鳴り出したが、演奏曲のいくつかでは退屈で私は寝てしまった。メンバーの中には表情も豊かで声も鳴っている人がいるんだけど、全体ではなんだか迫力不足。あと、和音の構成音がどれも微妙にはまってないのでボンヤリした感じに聴こえました。ちゃんとハモった曲があんまり無かったように思います。


ただ、こう書きながらも総合的にはPricelessの演奏は別に悪くないんです。やってる曲のアレンジや要求レベルは高度だし、特に指揮者のセンスも流石だなあと思える。もちろんメンバーもどう歌えば良いのか理解している。でもねー、やっぱ 「上手い団体のもう1つな演奏」「発展途上の団の全力の演奏」ということじゃないかなあ。

演奏会そのものは行って良かったと思えるものだったけれど、以前のPriceless演奏は「ああ、本当にバーバーショップが好きでたまらないんだなあー、それにすごく音がいいなあ」と思えたのが、今回はそれがなくてちょっと残念でした。次回に期待しています。