『かもめ食堂』

ということで、買ってみました。
観た感想は、そうですねー。そこそこ楽しめましたし、あっという間に時間が過ぎました。特典映像のバックステージ映像もフィンランドの景色や風物が美しく、買って損はなかったです。ただ、
薬にも毒にもならない作品
という感じかなあ。

ほんとにフィンランドの映像は美しいし、「群ようこ」の原作を読んで感じる違和感は、映画版には感じられないし、こちらの脚本のほうがまともな感覚だと思う。ただ、内容が薄い。
これ原作を読んでから観てるから分かるけど、映画だけしか観てなかったらほとんど理解できないんじゃないだろうか。もちろん何でもかんでも説明する必要は無いですよ、でもさ、ところどころ現れる、寓話っぽかったり、含みを持たせたようなシーンにも中身が無いから、ほんとスカスカな100分なんですよね。出演している役者の個性は素晴らしいんだけど、イメージだけ借用した印象に思えるなあ。映画じゃなくて、旅番組にイメージドラマを組み合わせたような、NHK-BSでありそうなやつ、ああいう内容です。ピーターラビットと旅をしよう!とかあるでしょ?
フィンランドの素朴な人々、森が生活の一部にあって、マリメッコのデザインやイッタラの食器、白夜と短い夏を楽しむ、みたいなイメージで、この映画は「フィンランドで起こった小さな奇跡」とか言うんだろうけど、うーん「ロハス」とか、ああいうものの類ですね。「海の向こうで暮らしてみれば」スペシャル版てな感じ。
まあ、これ観て「おいしいコーヒーを淹れたくなった」とか言うんでしょうね。
「淹れる」がポイント(笑)。

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荻上直子

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