【2006/08/09(水)】SUAR AGUNG スアール・アグン@兵庫県立芸術文化センター・大ホール

maru20042006-08-09


行ってきました、竹のガムランジェゴグ『スアール・アグン』。ちなみにスアール・アグンはガムラン演奏家舞踊家が所属している演奏団体名です。
芸文センターでは「世界音楽図鑑」と題して(こりゃ伊丹市の企画のパクリだな…)ワールドミュージックのシリーズ公演を主催しており、この後はモンゴルの馬頭琴アイリッシュダンスなどの公演があるようです。そのためか公演プログラム(三つ折のリーフレット)もちゃんとあって、やっぱ税金入ってると違うなあ、という感じでした。まあ、そのおかげで3000円というリーズナブル価格で見れるんですけどね……。

まず、ジェゴグというのは巨大な竹の楽器のことで、長さ3m、直径18cm以上の竹を使用しているそうです。それと普通の竹製の楽器が何種類も並んでいます。舞台上にはあらかじめ楽器がセッティングされていますが、民族風の旗や幟が立っていたり、舞台をまたぐように2階席からロープが渡してあって、魚の骨やクラゲみたいなオブジェ?がぶら下がっていました。(あれ何のモチーフなんでしょうね?)音の印象は、弱く叩いた場合は水琴窟みたいな音がしますが、強く叩くと凄い音圧と音量です。でも、これが騒音かといえばそんなことはなくて、不思議とリラックスしてきて、ちょっと持っていかれる系の音でした。

〔第1部〕
1.Ba kulkul バ クルクル
2.Tabuh Teruntugan トゥルンガン演奏曲
3.Tabuh Dharma Kusma ダルマクスマ演奏曲
4.Kendan Gae Gae クンダン ガエガエ演奏曲
〔第2部〕
5.Tari Jinamurti ジナムルティ演奏曲
6.Tabuh Tiying Sangkep ティエン サンカップ演奏曲
7.Tabuh Bagog バゴッグ演奏曲
8.Mebarung ムバルン演奏曲
★ジョゲ ブンブン演奏
9.Pemungkab Sabdha プムンカブ サブダ
10.Tari Peringga Dewi プリンガ デヴィ

第1部は会場後方からメンバーが登場して、1曲目はバリダンサーと共演。前から7列目くらいで見てたんですが、目の表情とかすごく良かったです。舞台は上手と下手にそれぞれ楽器が並んでいるのですが、曲によって片方の楽器だけ使う場合もありました。照明が緑と紫で、舞台の壁は濃茶なので、結構神秘的な雰囲気です。オープニングが歓迎の演奏。次が神へ公演の成功を願う、など意味があるようですが、リズムの変化などに圧倒されるまま第1部が終わってしまいました。
第2部は、1曲目だけ再びダンサー登場、今度は前半の楽器に加えてバリシンバルを使った曲もあって、また印象が変わりました。照明も舞台壁に竹の模様を映して雰囲気が出ています。(あんな種板あるんですね…)あと、ティエンサンカップという曲では団長さんが、すずめを追い払う楽器や脱穀用の臼などをゼスチャーで説明してくれて、観客もなんとなく意味が理解できてました。特に凄かったのはムバルンという舞台左右のグループで競い合う曲で、音合戦そのもの!途中で2名ほどトランス状態になって舞台に転がってきて、あわてて係員が舞台袖に引っ張っていきましたが、以前の公演でもこの曲はそうなったようで、演奏が始まると同時に袖でスタッフが「大丈夫かなあ?」と見張っているのが見えましたよ。最後は会場から観客を舞台に上げてバリダンス!公演前の昼にバリダンスの講習会があったようで、それに参加した人でしょうか、出て行くと帽子が貰えるからか、結構ノリ良く出ていってましたね。最初は観客もどう反応したらよいのか迷っているようでしたが、団長さんの乗せかたが上手くて、皆に立つよう促して会場全体で踊る一体感の中で終演となりました。いやー2時間強の公演、非常に満足しました。また行きたいです。

おまけ:
物販はDVD1種類とCDが6種類売ってました。価格は輸入盤が2000円?だったので良心的だと思います。私は買おうか悩んだのですが、家で聞くかなあ?と思ったので、その金でモンゴル馬頭琴の公演チケットを買って帰りました。うーん、これも楽しみだ。