【2006/08/26(土)】「うたむすび」〜3 Voices live〜 @中津ミノヤホール

行ってきました「うたむすび」。早々に前売り完売(延べで70名以上!?)ということで、開演前で既に60名くらいは入っていたと思います。お客さんは、イベントでお見かけしたことのあるアカペラーの方々の顔が多く見られましたが、全体的には一般のお客さんのほうが若干多かったように思えます。和やかな雰囲気で開演を迎えました。
出演順に振り返ってみますが、セットリストは曲名を聞き逃した部分もあるので、ちょっと自信が……。間違ってたらスイマセン。

〔居地信佳(vo) with 山中千香士(pf)〕
Unchained Melody
Lover, Come Back To Me
蘇州夜曲
Change the World
SKIYAKI
Thank You For Everything

トップバッターはソロヴォーカルの居地信佳さん。キーボードの山中千香士さんと登場。ちょうど客席のどまんなかセンターが空いていたので、演奏を始める前に座席の移動を勧めておられましたが、おかげで舞台と客席の距離が近づいたように思います。(やっぱ一箇所でもポッカリと空いてると変ですもんね)
さて、まず聴いて思ったのは、声の良さ。ちょっと硬質な芯を温かみのある層が取り巻いているような感じで、心地よいです。あと、ピッチが非常に良い!歌いまわしのセンスと言ったらよいのか、音の持っていき方と置き所が絶妙。若いのに上手いなあ〜、と思いながら聴いてたんですが、「Lover, Come Back To Me」のAメロのワクワクするグルーブ感や、「Change the World」の後半の高まりなどはジーンとしましたよ。あんま誉めてばっかりだと何なんで、ひとつだけ要望するとしたら「蘇州夜曲」で1〜2箇所シラブルに違和感を感じたような気がします、しかしいきなり1組目からJAZZを堪能という感じでしたね。ピアノソロも良かったです。あっと言う間に終了しちゃいました。10月16日(月)に梅田のROYAL HORSEで定期ライブがあるそうですので、気になった方は是非!!

〔etcetera〕
チェリー / スピッツ
Perfect / Fairground Attraction
無敵 / SMOOTH ACE
Nights Have A Morning / SMOOTH ACE
RIDE ON TIME / 山下達郎
時間旅行 / DREAMS COME TRUE
愛の歌 / ゴスペラーズ
shine

2組目はエトセトラ(etcetera)の皆さん。ちゃんと聴くのは初めてだったのですが、選曲傾向が好みです。(邦楽曲中心てのは、ありそでなさそな路線ですよね。)あと編成は、ベース+ボイパの男声2名が固定で女声3名+男声1名がリードとコーラスを担当されていますが、ここが2:2だったり1:3になったり変化していくのが聴いてて楽しい。個人的にメロをコーラスがチェイスしていくアレンジは好きなので、1曲目のチェリーはやっぱいい曲だなあ、なんて思いながら聴いてました。イベント系でお見かけする時には、りんたさんてボイパ担当が多いような気がしてたんですが、熱いリードが聴けて良かったのと、ゆきこさんの声が透明感があって魅力的だと思いました。MCで、ライブハウスでの演奏が久々で緊張がなかなか解けませんと仰っていて、一部ピッチが浮いたりしたのはそのためかも知れませんが、誠実な感じというのか、好感が持てる演奏で、他のレパートリーも聴いてみたいと思いました。衣装も夏らしいシャツで揃えていて涼しげでgood。メンバーさんのキャラも面白いですね。

〔咲奏和〕
Air(G線上のアリア)
Moon River
Fly Me to the Moon
wave
LOVE LOVE LOVE / DREAMS COME TRUE
Summer Time
MAIS QUE NADA
Joyful Joyful
ひとつぶの雨 / サーカス

ラスト3組目は「咲奏和」の皆さん。こちらはベロア&シルクサテンといった感じのゴージャスな衣装で登場。屋外イベントなどでは3名編成が多いのですが今回はメンバーさんのご両親を含む5名フル編成です。オープニングはバッハのG線上のアリアをヴォーカリーズで演奏したのですが、Akoさんの表情がすごく良いですねー(口角の上がり方がきれい)。1曲目から、一瞬で場内の空気が変化したような気がします。衣装だけでなく歌とMC(Ryoさんのトークってあんなに面白かったんですねー、悶絶寸前!)、それにダンスなど、聴衆を楽しませようとする演出のバランスも良くて、その運動量の多さにビックリ。もちろんアカペラ編成もいいんだけど、キーボードとリズムパートのカホンが入ることで演奏の自由度と表現の幅が広がりますよね、聴いていると、Akoさん(美しい高音)とSizさん(声の幅と深みが良い!)とRyoさん(summertimeのファルセットは度肝抜かれました)の3名のバランスが良くて、音楽の嗜好ともども、そういうメンバーが集まることが出来たのは素晴らしいことだなあ、と思いました。終曲の「ひとつぶの雨」、とても胸に迫ってきました。かっこよかったなあ。心地よい音圧でしたよ。

アンコールは出演の皆さんが再登場して「Spirit of Love / Sing Like Talking」を演奏したのですが、「うたむすび」というコンセプトが伝わる演奏でした。もちろん歌う立場の視点から見たら、いつもパーフェクトな演奏が出来るとは限らないですし、改善すべきポイントは、録音もされていたのでメンバーの皆さんでチェックされると思います、ただ、今回のライブを聴いていて思ったのは、「自分たちが何のために歌っているのか」、「聴きに来たお客さんに伝えるにはどんな努力をすべきか」がちゃんと分かって演奏しているなあ、ということで、そのようなアプローチが、演奏技術の向上や観客の感動に繋がるんじゃないかなあ、と思いました。
あとね、入場時にアンケート用紙と一緒に配布されたメンバー紹介の資料が親切で良かったです。アカペラ系だと今さら感もあるのか配布物ってそれほど凝ってないことが多いけど、A4用紙1枚でもメンバーさんの情報などが書かれているのはとても良いです。(私はアンケート書かずに帰ってしまいました、スイマセン)

ということで、非常に楽しい時間でした。次回も期待しています。