芳崎せいむ『テレキネシス 山手テレビキネマ室(3)』

同じタイミングで発売された「金魚屋古書店」と似通っていますが、こちらは「まんが」ではなく「映画」がテーマ。毎回いくつかの作品を取り上げて、それと人間模様を交えるという構成はどちらも一緒ですが、こちらは会社での問題を扱ったエピソードも多く、社会人が読んだら「なるほどねー」と思ったり、人によっては「理想論だよ、そんなもの」と言う人もいるかもしれません。
ただ、私自身ちょうど「働く」ことについて非常に考えている時期なので、今回の3巻目はなかなか考えさせられました。もちろん架空の話ですから、そのまま現実社会に当てはめることは出来ませんが、もしも自分がこの立場だったらどうするかなあ?なんて想像するのは無駄ではないと思いました。登場人物のキャラが若干ステレオタイプなのは否めませんが、楽しめる作品だと思います。

しかし、最近「本」といいながらコミックしか取り上げてないなあ。一応普通の文字が並ぶ本も読んでるんですけど、なんだかもうひとつ取り上げる気にならないんですよねー。

テレキネシス 003―山手テレビキネマ室 (ビッグコミックス)

東周斎雅楽,芳崎せいむ
小学館

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エピソードは基本的に一話完結なので途中から読んでも構いませんが、主役の性格というか、作品そのものの本筋は1巻から読んだほうが良いと思います。今なら3巻しか出てないから大人買いでも可ですよ(笑)