【2007/06/10(日)】劇団四季フレンチミュージカル『壁抜け男』@京都劇場

maru20042007-06-10


「壁抜け男」を観に行ってきました京都まで。
実は劇団四季は遥か昔にキャッツシアター(?)で観たのが最初で最後、以来食わず嫌いで見てませんでした。あのファン層がどうもダメというか、ついていけないというかね…、そんな私が今回行ったのは音楽を担当したのがミシェル・ルグランだったから。

初めて行った京都劇場はコンパクトな作りで、座席数は公演により変動しますが最大で943席のようです。今回の公演はオケ(といっても3名ですが)があったので前方上手下手は着席不可となっていました。座席ピッチはそこそこ余裕があるのでまあまあ座りやすいです(梅芸よりは余裕あると思います)。1階は最後列でも25列なので他の大きな劇場よりは近いですが、やや縦に長い構造のため、表情が見やすいのは12列目くらいまでが良いかも。すごくキレイな劇場という感じはないけれど、まあまあですね。ちなみにプログラムは薄いけど1500円(会員は1300円なんですね)と良心的でした。

さて本編は、キャストが12名(一部は複数役を担当)でセットも比較的シンプル、というか大きな転換は無いので大劇場向きではないですね。ドラマシティとか宝塚だったらバウ公演ぐらいの規模です。その意味ではオケが下手にキーボード系、フルートなどの管楽器、上手にパーカッションというのも納得。観ていて意外だったのは、ミュージカルだから当たり前かもしれませんが、普通の台詞はほとんどなくて全編ルグランの歌(「シェルブールの雨傘」もそうか…)だったこと。そのためソロ歌唱のあともすぐに次の音楽が続くので、客席もテンポがつかみ難くて拍手をしようと思ったら次の場面に流れていってしまうような印象でした。あとね、訳詞の言葉が個人的には今ひとつかなあ、と思って後でチェックしたら荻野アンナかよ!
前半はストーリー展開の割りには長く感じました、四季の会に入っているファンの人が「『コンタクト』は幕間まで短く感じたのに今日は長いわねー」なんて言ってましたが、確かに少しシンドイかも。後半はエンディングに向かってストーリーが展開するのでまあまあ早いですが、うーん「オチ」がフランスらしい、というか、幕開きの場面にリンクするわけですが、少なくとも私は「幸福」には感じませんでした。まあフィナーレナンバーはたしかに楽しいし幸福だけどさあ…。(感覚的には「ジェニーの肖像」とか「ある日どこかで」を観た後と同じかな)
この日は週末の公演だったこともあり、S席に若干の空席があった以外は客入りが非常に良かったですし、終演後はスタンディングオベーションもあって、客席と歌うテーマ曲も3回歌うことになりました。公演時間は20分の休憩を挟んで2時間10分の予定でしたが上記のカーテンコールにより15分押しの終演。

これね、四季にしては短い1ヵ月公演で7月1日まで、東宝系に比べたら入場料も良心的な方だけど、どうかなあ?万人受けする演目でないのは確かですよね。私は「四季」の役者さんをほとんど知らないし、追っかけファンじゃないので、素直に公演内容と価格を判断するとS席7000〜8000円くらいだったらいいかなあ、と思いました(ここもほとんどがS席でしたけど、最近多いこのブロック割りって騙されたみたいな感じしません?)。ま、主役デュティユルをやった石丸幹二は良かったですよ。チャーミングだし歌も上手かったし、ただリピするかと言えば微妙だなあ。
この公演あんまり動員が芳しくないようで、特に平日マチネは席に余裕がありますので、週末に後ろの方でみるなら、サイドブロックでも前の方で観ることをお勧めします。


普通の人間 / まじめな役人 / 平凡だけれど / 人生はそういうもの
趣味はささやかに / 心あたたかく / 派手さはないけど / 僕の人生
人生は素敵 / 人生は素敵 / 人生は最高!

2007年6月5日(火)〜7月1日(日)

劇団四季 フレンチミュージカル 壁抜け男 …恋するモンマルトル
すべての人を幸福にする小粋なミュージカル

フランスの作家マルセル・エイメの小説をもとに、1996年パリで幕をあけ、記録的なロングランを達成したミュージカル。一人の平凡な男が、ある日突然壁を通り抜ける力を身につけたことから始まるコメディタッチの物語は、楽しさとエスプリに満ちた不思議なラブストーリー。そして全編を綴るのは、「シェルブールの雨傘」で知られる名匠ミシェル・ルグランの珠玉の音楽。“人生は素敵!人生は最高!”と大合唱が起こり、舞台も観客も生きる喜びに染まるそのフィナーレは、すべての人を幸福感で包み込みます。

場所 京都劇場
料金 S席10,500円・A席8,400円・B席5,250円・C席3,150円