【2007年12月13日(金)】ケルティック・クリスマス2007『アヌーナ』@梅田 ザ・フェニックスホール

maru20042007-12-13


2005年の12月には六本木ヒルズでのイベントに出演したものの、関西地区ではたぶん初めての公演となるANUNAの単独公演に行ってきました。

最近の来日公演の多くは西から東へ、ピークは東京公演にもっていくようなスケジュールが多いので関西公演は平日ってのが多いのですが、危惧した通り客の入りが悪かったです。まあ12月ってのもあるんでしょうけど19時過ぎの開演の時点では一階席で6割程度、二階席は数える程度の客、休憩あとの第二部(20時前後)にやっと一階席が8割くらいに埋まった程度でした。この公演て来日ものにしては5000円とお手軽なんですが、結局、関西地区は人が入りにくいのが結論でしょうね。土日じゃないと満席ってのは少ないです。

さて、公演内容ですが、プログラムが配布されませんので詳細は曖昧ですが二部構成で各10曲ほどだったと思います。メンバーは男女6名ずつの合計12名。フェニックスホールはステージと客席の垣根があまりないので、登場は場内に広がって反響がぐるぐると回ってました。前半はマドリガルっぽい感じの曲中心でキャロルを挟む構成で渋めの選曲。会場で感嘆の声を上げていた人には申し訳ないんですが、音のはまりはもう一つという印象でした。「Away in a Manger」などの歌いだしはCDと同じようにピタっと音が当たってたんですが、なんだろう、盛り上がりに欠けるというか、微妙な精度というか、一曲目を歌った後で舞台上に並んだメンバーの表情が「あれー、客入ってねーなー」という感じだったので、そんな部分が作用したのかもしれません。15分の休憩を挟んで第二部ですが、こちらはクリスマスらしい曲の比率も多く、会場を含めて盛り上がってきたのでなかなか良かったと思います。

進行は、最初の挨拶は日本語をアンチョコを見ながら読み上げていましたが基本は平易な英語。音楽監督のマイケル・マクグリンがほとんどの曲紹介をやってましたが、彼は面白いですねー。曲の内容紹介も機智に富んでいるし、彼自身が曲を愛していることが分かります。この日はサインセールもありましたが、CDにサインする時に、「このベスト盤は素晴らしいんだよー」とか「おお、これはちょっと前のアルバムだけど、これもいいんだよなあー」と自画自賛(笑)面白過ぎです。メンバーも控えめながら面白いキャラクターで、男声のみで歌った「Dúlamán」(映像がありましたこちら)の後などは、これはseaweedの歌なんだけど、とマイケルが言ったら後ろに並んだメンバーが「のーりー(海苔)」と叫んで、彼女は海苔が嫌いだから寿司が食べられないんだ、ほら日本のお客さんに謝りなさい!と一人のメンバーを指差して、彼女が「アイムソーリー」と言ったり、「僕は寿司好きだよー」などと話すメンバーもいたり、男声などは曲の合間にちゃかしてクスクス笑いあってたり、曲の静謐な世界とは違って楽しい人たちだなあ、と感じました。

印象に残った曲をあげておきましょう。女声のみで歌った子殺しの歌「Coventry Carol」、タイトルが分からないのですがカトリックプロテスタントの恋人の結ばれない愛を歌ったものも良かった、あとはロシアの歌唱法と紹介していましたが最近流行りのホーミー唱法が入っているものや、王道ですが「O Holy Night」は、焦らしに焦らしてやって来る大サビは期待通りガツンと張ってくれたし、終わってみたら大満足という感じ。一曲ギターを合わせた曲以外はピッチパイプで音を取ってアカペラでしたが、会場に大きく広がった曲はマイケルがカウントの指示を与えていた以外は、基本は指揮者なしでちゃんと揃っていたし、発声に無理が無いんですよねー、音さえあっていれば無理に張らずとも音は響くという良い見本。これ聴いたら、合唱ってなんであんなに必要以上のテンションで歌ってるの?と思うかも。

2時間弱の公演でしたが本当に満足できる内容でした。残りは関東地区で、こちらは一部はソールドアウトしていますが大きな会場は残席あるようですので、お時間のある方は是非聴いておかれることをお勧めします。あ、女声が美しい人が多くてビックリ、恐るべしアイリッシュ…(笑)
また大阪来て欲しいなあ…。お願いだから動員悪かったから次回は無しってのだけはやめて下さいね(笑)招聘元のプランクトンさん。
公演スケジュールはアヌーナ来日公演 Anuna Japan Tourをご覧下さい