【2009年01月19日(月)】ミュージカル『エリザベート』@梅田芸術劇場

maru20042009-01-19


行って来ましたhttp://www.umegei.com/m2009/erz_special.html:TITLE=東宝エリザベート。大阪は2007年にウィーン版の引越し公演があったものの、東宝版は2004年以来でしょうか。シシィ役の一路真輝が出産・育児のため降板して、今回は涼風真世朝海ひかるダブルキャストになってます。ちなみにトートは山口祐一郎閣下と武田真治

久々の大阪、しかもキャストが変わったこともあり週末のチケットは販売好調。涼風×山口、朝海×山口の公演を一回ずつ観たら気が済むかなあ、と手配するも1階の良席はソールドアウト。仕方なく平日で一番座席がマシだったこの日を押さえました。座席は1階18列センター上手寄り。この日は涼風×山口の夜公演です。
グッズはプログラム(2000円)しか買ってませんが、クリアファイルやマグネットは一部完売していました。それと以前はあったのか不明ですが、やたらと菓子が売られていましたね。関係のない音符♪柄のだめ系バッグのアイテム数は増えてました。それから、以前だとソワレ公演の場合、幕間休憩で売店はクローズで、終演後はプログラムしか売っていない感じだったのが、この日は2階(1階席ロビー)の売店が開いてました。
来場者は95%が女性という感じでトイレも凄まじい行列でした。男性用はガラガラ。

以下ネタバレあり


東宝版は最後に観たのが2004年で、あまり印象は良くなかったのですが、2006年の公演あたりからかもしれないけれど、今回の演出はまずまずでした。
ダンスはウィーン版とは違って独自の振り付けなんでしょうか?トートダンサーのダンスは良かったと思います。シシィが落ちるシーンの映像もいかにも手抜きで場内失笑という感じだったものから、ファンタジー色のあるものに変わっていて納得できました。セットはウィーンの大掛かりな仕掛けを見てしまうと微妙ですが、まああんなもんでしょう。

涼風真世は歌唱法がちょっと意外でした。超駄作のミュージカル「MA(マリーアントワネット)」の頃と違って宝塚現役時代のような歌唱法でしたね。特に前半は、役の設定年齢が若いために中音域で引っ掛けて最高音に持っていく歌い方は異質な印象。それと役作りというのか、東宝版だからなのか彼女に限らず演出がベタな路線になっているような気がします。なんだろう、宝塚の貸切公演でふざけてるような感じというのか、エリザベートじゃなくて何か違う印象。
前半はちょっと眠かったのですが、最後まで観たら「行って良かった」と満足しました。個人的には何箇所か爆笑ポイントがありました。もちろんトート閣下なんですが、以前にも増してウィスパー歌唱に磨きがかかっていて、もはや歌なのか念仏なのか紙一重になる箇所も多かったです。
前半だったと思いますが、シースルーにファーがついたガウン?ローブ?で舞うお姿はまさに「錯乱したマタギ、トートダンサーと一緒に踊りながら腕をグルングルンと振り回す姿は「気功の大先生」のようで、ルドルフが死んだ後の霊廟でシシィに「まだ愛していない〜!」と歌ったあとに手のひらを向けて「かはぁー」と威嚇するように声を発した瞬間など「ぶっ!!」と吹き出してしまって大変でした。まわりにとっては感動のシーンなのに…。
ルキーニの高嶋兄は相変わらず「行き過ぎた狂人」の演技を馬鹿の一つ覚えにやってるけれど、若干毒が抜けたのかそれほど気にならず。ちなみに2幕冒頭のキッチュは客席ではなく舞台からの登場で、これは大正解です。梅田芸術劇場の2階3階は傾斜が緩く、1階客席での演出をやると最前列が身を乗り出してしまい後ろからは舞台すら見えないという最悪パターンなので止めて正解。そういえばキッチュでは1コラ終わりで「シーッ!」と手拍子を止めるように演出されていましたが、これはウィーン版の来日時にキッチュで何故手拍子するのか?とウィーンキャストから言われた?のが理由なのかなあ。
ということで、涼風×山口コンビは歌に関してはストレスが少ないので楽しい公演でした。(こんな書き方してますが、一応どちらの役者も好きなんですよ)
さて、残る「朝海×山口」は、今回行く前までは売り飛ばそうかと思っていたけれど、ちょっと予想よりも面白かったので行ってみようと思いますが、どうなんでしょう、歌だけが心配だなあ…。