【2005/12/20(火)】クレマン・ジャヌカン・アンサンブル@ザ・フェニックスホール

maru20042005-12-20


今回の来日では3つのプログラムが用意されているようですが、大阪ではAプロ「鳥の歌」のみです。個人的には「パリの物売り声」が含まれるCプロが良かったけど、平日19時公演ながら4000円というリーズナブル価格だったので行ってきました。さて、どうだったかというと。
まず、「客があんまり入ってないなあ」というのが第一印象。全部で335席しかないのに1階、2階とも左右のブロックに空席が目立って、動員は200台の後半くらい、という感じ。舞台上は楕円形のテーブルに椅子が並んで、ギター用の譜面台が下手側に置いてあり、ちょっと見た感じは会議室っぽいですが、このテーブルに座って歌う趣向でした。
演奏自体は良く鳴っていたし、個人の力量もなかなかだったのですが、なーんか今一歩の印象。何でかなあと理由を考えると、まず会場がノイジーだったことがひとつ。入場時に配布された対訳集をめくる音がしたり、曲間にしゃべってる客もいて、集中ができない雰囲気。休憩後の二部の前に場内放送で「静かにめくって下さい」と恥ずかしい注意をされた時には、多くの観客から失笑が漏れたものの、会場内では「そんな堅苦しい」とぶつぶつ言う声も聞こえてました。(観客、演奏者、ホールの誰がクレームしたのかは不明)でもね、やっぱりリラックスして聞く、という行為は「何でもやっていい」とは違うので、観客の集中って大事ですよね。事実、後半は場内の静寂も戻って演奏も良くなりました。ピッチに若干の危うさはあって、1曲ずいぶん音がおかしい曲があったものの、全体的には満足できる内容でよかったです。アンコールは一曲、カーテンコールには応えてくれて、終演後には1階でサイン会もありました。人が多かったので私は帰りましたが、人気ありますねー。ドミニク・ヴィス老けたなあ、と思ってみていたら、おばさま集団が「素敵よねー」と話していましたよ。

〔2005年来日プログラム〕programme A“鳥の歌”
ドミニク・ヴィス[音楽監督カウンターテナー
ブルーノ・ボテルフ[テノール
ヴァンサン・ブーショ、フランソワ・フォーシェ[バリトン
ルノー・ドレーグ[バス]
エリック・ベロック[リュート&ギター]

クレマン・ジャヌカンc1485-1558
この五月緑の上着
この美しい五月に
緑になった美しいさんざし
私のいとしいひとは神の贈り物を授かった
さあ、小夜鳴き鳥よ
この五月にかっこうが歌うのは
草や光
ひばりの歌
アドリアン・ル・ロワc1520-1598[ギター・ソロ]プレリュード(1552版)
グレゴワール・ブレッサン1547-1560活躍[ギター・ソロ]
クレマン・ジャヌカンのひばりの歌による(1553版)
クレマン・ジャヌカン
花が咲いたさんざしの上に
緑の森に私は行くの
もし私が燕であることを
さあ、ここにおいでよ
この間ある人が私に言った
鳥の歌
―――休 憩―――
クロード・ルジュヌ1528/30-1600    
さあ、楽しい春だ
化粧した目で
君にはそれがわからない
この美しい目はどうなったのか
ひばりの歌
アドリアン・ル・ロワ[ギター・ソロ]明るくなるとき(アルカデルト)
グレゴワール・ブレッサン[ギター・ソロ]鶴のファンタジー
クロード・ルジュヌ
ある日
小夜鳴き鳥の歌
五月に葡萄棚の下で