【2009年06月19日(金)】伊藤えん魔プロデュース「悪いヒトたち。」@ABCホール

maru20042009-06-19


突然の休暇で何をしようかと悩んでいて、電子チケットぴあで検索したらヒットしました。http://www.fantoma.info/:TITLE=ファントマは、以前ドラマシティであった、http://d.hatena.ne.jp/maru2004/20060924/p1:TITLE=アカペラミュージカルの公演で観ただけだったのですが、平日なので当日券もあるでしょう、という予想のもと直接ホールへ行ってみました。

無事に当日券も買えて会場に入ると、動員は8割強というところでしょうか。1階は満席、2階は後ろの2列ほどが空いている感じ。当日券でも、サイドながら2階の一番前で見やすい席で、足元も広くて良かったです。
平日公演ということもあり、10分押しくらいで開演。そういえば開演直前には座席でパンフを売ってました。この公演ではワークショップ参加者が出演してるそうなので、おそらくその方たちが警官の扮装で出てたと思います。案外買う人が多くて驚いたのですが、このタイプの劇団では物販売上がとても大事だったりするので良かったですね。私は入場してすぐに買ったので、ここでは買わず。ちなみに1部1000円でした。
さて、本編ですが、序盤は正直言って失敗したかなあ?と思ってしまいました。導入部分は設定や登場人物を説明しているんですが、なんとなくテンポが悪いというか、微妙な感じ。が、30分ほどからはストーリーに惹きこまれていって2時間があっという間に過ぎました。キャストで良かったのは客演の川下大洋(Piper)で、とても魅力あるキャラクターでした。それと、生理的には嫌なんだけど、国木田かっぱの役も良かったし、盛井雅司も舞台上での存在感というのか、終わってみるととても良い舞台でした。もちろん伊藤えん魔の怪演も楽しめましたよ。
ただ、どの公演でもいるけど、必要以上に受けて笑うファンがいて若干引いた部分はありました。つまんない部分で笑うと他の部分までつまらなく感じちゃうんですよねー。それと、伏線が家に帰ってから「ああー、そういうことか?」と理解できたりしたのは、やはり序盤のたるみのせいだと思います。
ただ、公演そのものは思いのほか良かったので、これは次の公演も行ってみたいと思います。

伊藤えん魔プロデュース「悪いヒトたち。」
■2009年6月18日(木)〜22日(月)
 会場:ABCホール
 
■STORY&DIRECTION=伊藤えん魔
■CAST
盛井雅司(ファントマ) 川下大洋(Piper) 国木田かっぱ 久保田浩(遊気舍) 美津乃あわ
副島新五 田村K-1(ファントマ) 宮都謹次(売込隊ビーム) 行澤孝(劇団赤鬼)
伊藤えん魔(ファントマ) 高坂陽子(ファントマ) 他

●STORY
自殺したい方、手伝います。


閉鎖された遊園地。ここは今や自殺の名所である。
廃墟となった観覧車やタワーが「自殺願望者」を引き寄せていた。

そこに追いつめられた人々
=「えん罪により指名手配犯の公認会計士」、「病院経営に失敗した医師」
 「ホスト狂いの婦人警官」、「失恋によりPTSDとなった自衛隊陸士長」
 「謎の引き籠り」

・・・らがやってくる。

何をしに来たのかは互いに分かっている。
誰かが言った。

「どうせなら・・・」
「どうせなら?」
「死にたがってる人を手伝ってあげたらどうですかね?」

正体不明のスポンサーが提示した条件とは、
「甲は自分以外の誰かの自死をサポートする」
「成功すれば、報酬として乙は甲の債務全てを代理弁済する」
「ただし、報酬は甲が自殺した後に支払う」
つまり、この仕事に従事すれば、
自分の死後、債務が清算されるということである。

その一言が史上最低の地下組織を生んだ。
だが、事態はあらぬ方向へ。
自分が死ぬ事すらできないインチキ殺人テクニックである。
それぞれの特技、特性が連鎖し、
なぜか「自殺幇助」のはずが「人命救助」になってしまう。

「このままじゃ、誰も死ねないぞ!」
「報酬も出ないぞ!」
「我々のやっていることはまったく意味がない!」

ついに姿を現したスポンサーがある提案をする。

「それじゃ、こうしようか・・・」

最後に提案された一大計画とは・・・?


彼らは最凶の悪人なのか?
はたまた英雄なのか?
ただのいい人なのか・・・?


現代の世相を都合良く切り裂き、意味なく前頭葉を刺激する。
地デジ放送に真っ向から立ち向かう、地下アナログ演劇。

どこか懐かしい、2009最新型知能型ハードボイルドコメディ!!

http://www.fantoma.info/warui/index.html